10月12日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】サンパウロ市内でも高級住宅地とされるモルンビー区で八日、デラックス・マンションが武装集団に襲われた。強盗団は住民三十人を拉致し、五軒の部屋に押し入って金品を奪った。しかし住民の通報で警官が駆けつけ五人を逮捕した。残り七人は住民の車で逃走した。拉致された人らは犯人らに暴行を受けたため、軽い傷を負ったが大事に至らなかった。奪われた全品は取り戻された。警察の調べによると、強盗犯人らはプロ集団で今回の犯行は半年前から周到な計画が練られ、実行に移されたという。
犯人らは同日午前五時半、マンションの守衛が同区パライゾポリスのファベラの自宅を出勤のために家を出た所で拉致してジオバンニ・グロンシ通りのマンションに同行して門を開けさせたと同時に、二台の車に分乗した十二人がマンション内に侵入し、ガレージとエレベーター内の住人三十人を拉致して一階ホールに集結させた。一味らは銃を向けながら、住人に殴る蹴るの乱暴をしながら壁に向って座らされたという。被害者の一人は「まるでテロ映画の一シーンだった」と述懐する。この間、他の一味は部屋に押し入り金品を奪った。
騒ぎを察知した住人が通報したため、警官隊が急行し包囲したが、七人はそれ以前に逃走した。住人らを人質として見張っていた五人は逃げ遅れて逮捕された。
警察の調べによると、犯人らは半年前から計画を練っていて、マンションの従業員や住人の動向を事前に調べていたという。最初に拉致された守衛によると、犯人らは守衛の家族構成も知っていて、抗うと家族を皆殺しにすると脅かしたとのこと、警察では一味に余罪があると見て追求している。