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東西南北

10月14日(木)

 ブラジルの司法制度について実態調査を行う国連調査団が十三日、到着した。調査団は司法制度改革に先立ち、不罰特権を有する司法官と司法官の暗殺、庶民と提訴、裁判所の公平性、政治家の司法官への干渉、裁判と人権について実情をチェックするという。調査団はブラジルの国家主権には一切抵触しないというが、報告書が間接的に抵触するのは当然。政府も同報告書を司法改革の楯に使うのは明白だ。
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 統一パス(ビリェッテ・ウニコ)が導入され、無料乗車が激増したという。バス通勤者も激増、交通費は割安に、市も歳入が増え現時点では良いことばかりだ。現行の乗車賃一・七レアルで、二時間乗り換え放題を制限する案が出ている。長期間で見ると、必ず赤字になるというのだ。路線バス企業は、乗客は激増したが、乗車賃が激減したので、市へ補助金増額を請求する構えだ。地方選へのサービスもあるが、いつまで同システムが持つか。
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 予想をやや下回る十五万人の信徒を集め、アパレシーダ寺院で十二日、ブラジルの守護霊を讃える礼拝が行われた。サンパウロ州内やリオ州、ミナス州各地から願かけをした巡礼者多数が、感謝の意を込めて苦行による奉納の旅をした。ショーはなかったが、歌手のマリア・ベタニアさんがミッサ曲を独唱した。周辺の旅館は宿泊料を、昨年の四十五レアルから六十レアルに値上げした。     
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 中央銀行は、小切手を発行する預金者の銀行口座開設日を記載するように各銀行へ指令した。同措置により、小切手発行者の銀行取引期間を明示される。中銀は小切手発行を奨励し、商店は新規参入者の識別を行い、債務不履行を防ぐというもの。中銀規定では最初の口座開設日が別銀行へ移転する場合、同日付が付いて回るという。