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幹細胞治療が始動=不治の病に福音来るか
10月20日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十四日】リオデジャネイロ市の心臓病院は二十三日、心臓の臓器移植を待つ疾患者の中から五人に幹細胞治療の実験を試みたところ、四人が臓器移植不要と発表した。
臓器移植が全く不要になったわけではないが、二年以内に幹細胞治療の医療技術は大きく進歩し新しい展望が開けると期待している。リスクの高い心臓の臓器移植が、これで避けられる可能性が出てきた。
幹細胞治療は心臓ばかりでなく、その他の臓器疾患にも有効とされる。幹細胞は疾患者の骨髄から摘出し培養した。心臓疾患者の損傷部分に注入し筋肉と血管の再生を試みた。
最初は心臓疾患者二十一人を選び、十四人が幹細胞治療を受けた。うち二人は脳溢血で死亡した。遺族の了解を得て死体解剖をしたところ、幹細胞治療の実施後十一カ月で、治療効果が確認できた。
死体解剖から心臓の損傷部分が大きく減少し、血管も新しく形成されたことや酸素の吸入量や配送量も増加したことが判明した。
ブラジルの幹細胞治療第一号のネウソン・アギアさん(71)は、階段を上がることもできなかったが、いまは毎日四キロメートルを歩き、十時間勤務も可能になったと感嘆した。
幹細胞の摘出は、上院でバイオ法が可決されるまで、骨髄からしか採れない。受精卵から採れると、幹細胞摘出が容易なため同治療は急増する。しかし別人の幹細胞を使用するので、拒絶反応のリスクはある。