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農産物輸出拡大に期待=パラナ州訪日団=西森ルイス副団長に聞く=タフな交渉で「信用得たい」

10月21日(木)

 パラナ州議会議員団(エルマス・エウリーデス・ブランダン団長、西森ルイス副団長)が十一月四日、訪日する。同州の企業家十人が同行し十四日まで滞在。日本向け輸出を狙い、コーヒーや大豆といった同州の特産物を関係者にアピールするほか、姉妹協定を結んでいる兵庫県の井戸敏三知事を表敬する。また四年後の移民百年祭に、皇室関係者が出席してもらえるよう働き掛ける準備もあるという。 西森副団長に展望などを聞いた。
 パラナ州の面積はブラジル総面積の僅か三%。だが、穀物生産高では全国生産の二五%を占める。日系唯一の州議である西森副団長は「日本との間でアグロ・ビジネスを活性化させたい。特に合板、コーヒー、大豆、綿、そしてエタノールなどだ。日本のオレンジ・ジュースの六五%は既にブラジル産であるが、これも拡大したいところ」と希望を語る。
 ただ、粘り強い交渉が必要になることは十分に予想している。「輸出契約を取るためにはくたびれるほど話し合いをしなければならないだろう。鶏肉でいえば、現在でも胸肉の部分しか輸出が成立していないが、これにしても毎年、日本に行って政治家や企業家と顔つなぎをして、成立した契約だった。信用を得るまで大変だが、やりがいはある」と強調した。
 また、同行する企業家の中に神戸牛に関心を示している畜産企業家がいるといい、「種牛を輸入してブラジルでの品種改良を考えていると聞いている。ロマンがある事業だ」
 訪日するすべての議員はアグロ・ビジネスの企業家でもあり、同州全体の農協会長を務めるジョアン・コスロウスキ氏や、各地の有力農協の代表らもいる。
 「一般にあまり知られていないパラナ州の農産物の輸出拡大には参加者全員が大いに期待している。世界で最も厳しい品質管理を求める日本への輸出が決まると、他のアジアの国々への輸出に弾みがつくからだ。今回の訪日を跳躍台にしたい」。