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前大統領が抗弁=軍の資料公開禁止令で

10月28日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】軍政時代の資料公開を禁じる法令第四五五三号に署名したことでカルドーゾ前大統領は二十六日、同法令は次期当事者が改正することに何ら差し支えはないと述べた。政権の引き継ぎで慌ただしい時期に同法令が公布され、社会の風当たりが強いことで、前大統領が弁明したものと思われる。
 同法令の第八条には軍の責任者はよく検討の上、判断の基準変更を行うことを認めると明記してあることを前大統領は強調した。大統領は、三軍の最高責任者である。法令改正の可否は、大統領の一存にある。
 同法令は当時、大統領府安全保障室長のアウベルト・カルドーゾ大将から手渡された。全く信用する間柄であり、後日問題を引き起こすとの疑問も抱かず署名をしたという。極秘扱いが永久的なものか検討しなかったのが、手落ちであったと前大統領は述べた。
 前大統領がその任にあるなら、極秘扱いの期限を変更するという。同令では期限の変更は、一回のみ許されるとなっている。過去の臭いものに蓋をする意図は、全くないと明言した。
 バイアでラマルカ事件が浮上したとき、前大統領は同件の資料一切を公表するよう軍に命じた。しかし、軍に資料はなく、民間の手でいずこかに隠蔽されたようだ。エルゾグ記者の写真は最近、どこかから出て来たもので犠牲者を辱め社会の注意を引こうとした演出だと、前大統領は述べた。