11月2日(火)
今年四月にケーブルテレビ業界に参入したばかりのテレビ日系(宮城パウロ社長)が、視聴可能エリアの拡大を求める要望に応え、今月五日から地上波RBE局(14チャンネル)での放送を開始する。自社製作番組のほか、日本の外務省が日本の社会や文化、産業を紹介する「ジャパン・ビデオ・トピックス」の映像も交えられる。第一回放送では、小泉首相来伯時の模様を特集する予定。宮城社長は「日系人が、どのようにブラジルに貢献しているかを伝えたい。日系人の歴史を映像で残すことがわれわれの使命」と語る。
同社の番組はこれまで、サンパウロ市に住み、ケーブルテレビに加入していた人しか視聴できなかった。それが今後はサンパウロ市内のみならず、大サンパウロ圏と、その周辺のサントス、アチバイアなどの居住者でも無料で視聴できるようになる。また州外ではブライリアやゴイアニアで視聴可能となった。
「観たいけど、観ることが出来ないという声や、番組を録画したものでいいから売って欲しいという声が多数寄せられていた」と、同社の広報担当者は地上波での放映に踏み切った理由を説明する。視聴者数は、一気に現在の二十倍に上る見込みという。
宮城社長は非日系人の視聴者獲得にも自信を見せる。「先の日本祭りで同社が行ったアンケート調査では、解答者二千五百人の内、半数がラジオ日系を知っていると答えている」
日ポ両語で視聴することができることから、非日系人の需要に応えるだけではなく、日系世代間の穴埋めにも一役買いそうだ。
放送は毎週金曜日二十三時~二十三時半と、同日曜日十二時半~十三時まで(再放送)の二回。サンパウロ市とその周辺(サントス、アチバイア、スザーノ、サレゾーポリス、アルジャー、モジなど)ではRBE局(14チャンネル)で、ゴイアニア、ブラジリアでは17チャンネルで受信可。
今後、日系人の多い土地中心に視聴可能エリアを拡大していく方針だ。「何かイベントなどがあるときだけでなく、積極的にわが社を活用して欲しい」と宮城社長は話している。
取材依頼など連絡は11・5011・2905あるいは、11・5012・7935(同社)まで。