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仮釈放中に荒稼ぎ=夜は何喰わぬ顔で服役

11月9日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】刑務所の服役囚が車の盗みを繰り返していたことが明らかになった。サンパウロ市内中心部サンタ・セシーリア区で五日、自動車強盗が三人逮捕されたが、主犯格を含む二人が服役囚だった。警察では、ほかに二人の共犯者がいると見て追及している。
 一味は同市中心部の駐車場に押し入り、これまでに判明しているだけで十二台の自家用車を盗んでいる。五日正午半ごろ、駐車場に押し入り従業員と客を銃で脅かして車を奪おうとした所を、付近の住人が目撃し190番通報。急行した軍警が三人を現行犯で逮捕した。三人とも三十八口径のピストルを所持していたが発砲しなかった。
 このうち二人はサンパウロ州海岸地方モンガグア市の刑務所で窃盗の罪で服役している。ただしセミ・アベルトという条件付き仮釈放の身だった。これはブラジル独得の刑法で、軽犯罪で模範囚あるいは社会に必要な罪人に与えられる特別な仮釈放で、日中は通常通り通勤、通学して夜は刑務所に戻ることが義務づけられている。逮捕された二人はゴミのリサイクル工場で働くことが許可されていたが、午後はサンパウロ市に来て盗みを働いた後、夜は何喰わぬ顔をして刑務所に戻っていた。逮捕時に服役囚の証明書を所持していたことから足がついたもの。