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10年間に失業者倍増=女性の雇用、男性を上回る

11月17日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十五日】一九九三年から二〇〇三年の過去十年間に、ブラジル国内の失業者数は四百四十万人から八百五十万人へと九四%増加した。同期間に千二百七十万人が新規に雇用されたが、労働市場に新たに加わった千六百八十万人をすべて吸収できなかった。
 これらの数字は、サンパウロ市のポッチマン労働扶助推進局長がブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査の結果をもとに行った調査により明らかとなった。
 同調査によると、新規雇用は給与水準が低く、最低賃金の三倍を超える雇用は百四十万件と全体の約一〇%に過ぎなかった。新規雇用のうち、正社員として雇用された人は五百五十万人と半数を下回り、労働市場の厳しい状況を裏付けた形となった。「今年のようなごくまれな例外を除き、過去二十年間ブラジル経済は実質的に停滞してきたことを踏まえれば、これらのデータは驚くべきものではない」とサンパウロ州工業連盟のスカフ会長は述べた。
 労働市場では学歴に基づいた求職者の選別がより厳しくなり、三年未満の学歴を持つ人への求人は五百九十万件減少する一方、十一年以上の人は千三百十万件増加している。また、女性の労働市場への参加が進み、新規に雇用された千二百七十万人のうち五四・三%を女性が占めた。しかし、労働市場に参加する女性も九百四十万人と男性(七百四十万人)より多く、失業者の増加を後押ししている。女性の晩婚化と夫の失業、所得減少が原因とポッチマン局長は分析している。