11月19日(金)
北パラナ日本語教師勉強会が、去る十月二十三日、パラナ日本語文化センターで行われた。席上、講師に招いた武藤洋子モジグアスー日本語学校校長が「講師を呼んで知識を習得するのでなく、地域の特徴に合った研修会を、地域の先生方が作り上げていくことが重要」と述べた。
勉強会には、ロンドリーナ、アサイなど北パラナの日本語教師ら二十四人が集まった。武藤講師のほか、サンパウロの日本語センターから今井信悟講師が参加。北パラナにおける日本語教育について検討した。
藤井エステーラ日伯文化連合会教育部長、島田巧同名誉会長のあいさつについで、出席者たちは、まず研修を行う意義について意見を交換。これは「地域のかかえる問題を整理して今後の研修について考えよう」という意図からだった。
武藤講師は、北パラナ地域の特徴をつかむ、各教師が「これは問題」とふだん感じていることを出し合う、それを〃分野別〃に分ける――のが肝要だとした。参加教師たちが問題、情報、悩みを共有する「整理法」である。
具体的には、「(学校の)行事の練習などで忙殺されて、勉強の時間がとれない」「親が日本語教育にあまり関心を持たない」などは地域の問題。「一人で学ぶための教材は?」「(日本語を)もっとやさしく教えられる教材がほしい」は、教材の問題である。
ロンドリーナ・モデル校の小野寺由紀教師は、つぎのように心情をもらした。「日本語を教えた生徒から、最近連絡がなくなった。わたしたちが、日本語を一所懸命教えたこどもたちが、日本に出稼ぎに行って、仕事場などでの不適応から悪いことをしているのではないか、といつも心配している」。(パラナ新聞)