11月30日(火)
【既報関連】ブラジル日本都道府県人会連合会は二十六日、ヴィラ・マリアーナ区の栃木県人会館で十一月度の代表者会議を開いた。早期の会場決定が迫られていた来年度のフェスチヴァル・ド・ジャポン(日本祭り)について、執行部が提案したイミグランテス展示センターとすることが決まった。
冒頭、一九五二年の設立以来初めての県連加入となる京都クラブが、各会長らに紹介された。四十六番目の参加団体となる同クラブは、来年の総会後に「ブラジル京都会」となる。
この日の議題の中心を占めたのが日本祭りの会場決定。同展示センターに会場を移して開催したい、との執行部からの提案に対し、各会長から疑問を含む様々な意見が投げかけられた。 有北実行委員長が執行部の提案として報告したのがジャバクアラ区の同センター。地下鉄のジャバクアラ駅から八百メートルの好立地に加え、大規模イベントの開催を専門にするだけに駐車場やトイレなども完備。面積は屋外が約一万九千平米、屋内が二万二千平米に及ぶ。
各会長からは「あれほど人が集まるイビラプエラだから売上も多かった。今度は、来場者も減るはずだから県人会の売上も落ちるのでは」「今までのブースは狭かったが、来年はどうなるのか」などの疑問が出された。
これに対し執行部からは、それぞれの候補地について検討した結果を説明。「イビラプエラ体育館は使用料が二十八万レアルと莫大」「サンボードロモは日本祭りに向いていない」などと消去法の末に、同展示センターを選んだ、と理解を訴えた。
また従来の日本祭りと大きく異なるのは、会場の使用料が必要となることで、十二万レアルを要することになる。「きちんと予算を計上した上で会場を決めるべきだ」「入場料を取るというが、価格はいくらにするのか」「新たに使用料を払って、場所を変えるリスクは大きいが赤字の場合は県人会も負担するのか」などと意見が噴出した。
手狭な州議会駐車場での開催では大勢の来場者をさばき切れない上、駐車場などインフラ設置に数多くの問題を抱えていることから、一部のスポンサーからは「会場を変えないと来年から協力しない」との声も出ている、と執行部は苦しい胸の内を説明。中沢宏一会長は「確かに会場を変えるのは勇気がいるが、我々も成功させるノウハウを蓄積してきた。一生懸命やっていくので場所だけは今日決めたい」と各会長たちに呼びかけた。
多数決の結果賛成が二十六人に対し、積極的な反対はゼロとなり同センターでの開催が決定。これを受け、執行部では早期の予算案作成と有北実行委員長をトップとする実行委員会の具体的な立ち上げを目指す。