12月1日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三十日】カルドーゾ前大統領は二十九日、サンパウロ市内で開催されたセミナーでルーラ政権は「無能」であり、野党ブラジル社会民主党(PSDB)は、ルーラ大統領が「裸の王様」であることを示さなければならないと批判した。
「現政権は無能で、大統領も然り。侮辱しているのではない。行動とその結果を分析できることが有能の証だ。大統領が自身の能力を高めることもあるだろう。ただ、ルーラ大統領が国民との対話能力に優れるというだけで、現政権は無能さを隠しているだけだ。事態は何も進展していないことをごまかす彼のやり方であり、それが長所でもある」。
無能であると批判する前に前大統領は、政権担当時に労働者党(PT)党員らは自分の「悪口」を言っていたのに、野党は現政権の批判を「手加減している」と述べた。前大統領によると、「ブラジルが前進していたときの政策とは違った新たな政策をPTは何ら持たない」ことを明らかにする必要があるという。
また、自分の任期中にはイデオロギー論争でPTに敗北したこと、それが「紙に書かれた虎を恐れたため」だったことを認めた。「恐れつづけてはならない。王様は裸であると我々が言わなければ、国民はわからない」。
現政権の経済政策については、外資導入に失敗しており、現在の景気回復は持続的なものとはならないとは批判。外資導入の促進には官民合同プロジェクト(PPPs)を始め、ミクロ分野での改革の推進に政治力が求められていると評価した。