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中印景気でブラジルは袖に=ぜいたく病を輸出できるか
12月8日(水)
【ウオール・ストリート・ジャーナル】ブラジルを含むラテン・アメリカ諸国は、中国とインドによって国際金融界の目を逸らされている。しかし、ブラジルは長期的に外部からパニックがもたらされないため、外国からの投資は二〇〇〇年から落ち着き、良い兆候を見せている。
ラテン・アメリカへの外資流入は二〇〇〇年に一兆四千億ドルに達し、以後年々減少。〇三年には五千六百五十億ドルに下げたというUnctadの統計がある。投資減少の原因は9・11テロと亜国経済危機で、投資熱に水を差したようだ。
国際金融界の高級管理職千人に質問したところ、六九%は世界経済に明るい見通しを持っている。中国とインドが世界経済をけん引する中、ラテン・アメリカではブラジルだけが辛うじて十七番目に顔を出した。
ブラジルは〇一年、中国と米国に次ぐ世界三番目の投資有望国であった。怠けたわけではないが、十七位に下げた。ブラジルは、世界の動きに着いて行けなかった。メキシコも〇三年の三位から二十二位に落ちた。フォックス大統領の構造改革が投資家を驚かせ、お家芸の加工産業は中国とインドヘ取られた。
ブラジルも油断できない。ブラジルのお家芸も、何時取り上げられるか分からない。中国やインドは、貪欲に途上国のお家芸を奪っている。両国にない贅沢病をブラジルは輸出するのが賢明だ。超贅沢病の輸出で米国は成長の終わったEU市場を見捨て、ブラジルを始め途上国市場を将来の有望市場として照準を据えた。