エコノミーア

12月8日(水)

 産業開発銀行(BNDES)はレッサ前総裁の更迭で二年間、疎遠であった産業開発省とヨリを戻した。マンテガ新総裁の就任により企画省の面々が、BNDES理事へ転入した。ルーラ大統領在席の披露目では、フルラン産業開発相も満面笑みを隠し得ず、積年のうっぷんを晴らした。ブラジルの産業振興が掛かるPPPs(官民合資法)は、BNDESの後押しで始動が期待されている。
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 下院は一日、ディーゼル油に混入するバイオ・ディーゼルを当初二%とする法案を可決した。暫定令の代案として三年後から混合率を義務とし、八年後は五%に引き上げる。同令が実施されると、年間八十万リットルのバイオ・ディーゼルを必要とし、八年後には二十億リットルを生産しなければならない。大豆生産地帯では、バイオ・ディーゼルへの転向組が続出すると予想される。
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 国税局のラシード長官が〇五年、年商八千万レアル以上の企業に連邦税債務とクレジット申告(DCTF)の毎月提出を義務付けると述べた。該等する企業は一万社とみられ、全税収の八〇%を納税する。それ以下の中小企業は、これまで年間四回のDCTF提出を二回に下げる計画。国税局は月毎の提出で、誤算申告を最小限に防ぎたいとしている。
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 アモリン外相は二日、ブラジルが同時に取り組む三つの通商交渉、世界貿易機関(WTO)のドーハ・ラウンドと米州自由貿易圏(FTAA)、対EU・メルコスル自由貿易圏の決着は、〇六年にもつれ込むと述べた。この三件は相互関係にあり、大きく影響している。通商交渉上の不具合はWTOの仲裁を得なければ進展しないので、まずドーハ・ラウンドからまとめ、他の二件は平行進行するとみている。