12月9日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】ルーラ大統領の支持率が過去最高の六二%となり、政権支持率も四一%に上昇、いずれも国民から高く評価を受けていることが明らかになった。
ブラジル世論統計研究所(IBOPE)が全国工業連盟(CNI)の委託を受けて、十一月二十四日から二十九日の間二千二人を対象にアンケート調査した結果、ルーラ大統領の支持率は、昨年十二月の時点での五五%から六三%へと上昇した。政権支持率は五八%から六三%となった。いっぽうで不支持は三六%から三〇%へと、六ポイントの減少をみた。
同連盟ではこれを受けて、景気回復が支持上昇の最大要因だとし、これに伴い国民生活が安定してきたことを挙げている。加えて大統領が就任時からスローガンとしてきた失業対策の効果が景気回復によって現われたことが評価されたとの見方を示している。しかし反面、治安対策が不十分との回答が一番多く、課題がまだ残されていることが指摘された。
政権支持率は昨年九月の三八%から四一%へと上昇した。昨年十二月の支持率も現在のレベルに近かったが、これに対し同連盟は、昨年は下降ムードに反発しての希望的支持に対し、今年は上昇ムードで、より一層の期待感を伴った支持と分析。不支持が昨年の一九%から一六%へと下がったのもその証しだという。
しかし一部では今年の景気が来年まで持続するかどうか不安を抱いている向きもある。政府が課題としている経済成長にともなうインフレについては五二%が上昇、一三%は下がるとみている。所得については、長期的には現状維持とみた人が四七%に上った。