12月9日(木)
カンポグランデ日伯文化体育協会の木下パウロ会長が今年一杯で任期を満了するため十一月二十八日、次期会長選挙が行われ、中馬パウロさん(ちぐまん、48、三世=写真)が選出された。任期は二年間。
「日本の伝統や文化を守りたい。それをみんなに伝えて行きたい」と中馬さんは今後の抱負を語っている。
卓球、空手、フットサル、野球などのスポーツ教室や、日本語、折り紙などの文化教室も開き、最近では若者に人気のあるYOSAKOIソーランも取り入れるなど、同文協では新しい世代を巻き込んでの活動が積極的に行われている。
同地でも世代交代は確実に進んでいる。「一世が中心の時代とは変わりました」と語るのは一世役員の山内盛光さん(65)。同協会執行部で一世は山内さんのみ。二十人からなる評議員も一世は四人だけだ。
中馬さんの大きな課題は、世代交代とともに薄れていく協会運営への会員の関心を取り戻すことだ。
山内さんは「コロニアへの関心がなくなってきているんですね」とも語る。笠戸丸の乗船者に始まる長い歴史、四千家族と言われる日系人を有し、同協会の会員も約六百名を数えるが、投票に参加したのは約六十名だけだ。
これに対し、「自分達のコロニアを一致団結して盛り上げたい」と中馬さんは意気込んでおり、百周年に向けて三世、四世を巻き込みながら再び結束を固めていくことが期待される。