12月11日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】ベルゾイーニ労働相はブラジリアで九日、来年の最低賃金を現行の二百六十レアルから三百レアルへ調整する考えを明らかにした。実施は五月一日となる。
同相によると、この調整は大統領の内意を得たもので、十三日の政府内政策審議会の席上で大統領に上申し、一月には暫定令として国会に上程する方向だという。また今年の最低賃金の暫定令が一度は下院を通過したにもかかわらず、上院で拒否されて差し戻しとなり、実施直前までもめたことを踏まえ、今年は早目に線引きをしたいとの意向を示した。
これに先立ち、八日に行われたCUT(全国統一労組)マリーニョ委員長との会談で、CUTが主張していた三百二十レアルの案を引き下げて三百レアルにする点では同意を得たが、一月実施の提案を同相は拒否した。一月からの前倒し実施となると十億レアルの追加予算となり、承認は不可能とした上で、五月からの実施は大統領の強い意向だと強調した。