12月15日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】セーラ次期サンパウロ市長から教育局長に任命された、ジョゼ・A・ピノッチ連邦下院議員(PFL、自由戦線党)は十三日、統一教育センター(CEU)の新設を中止すると発表した。中止の決定はセーラ次期市長が選挙戦で何度も訴えていたこととは異なる。
マルタ市政が目玉とし、劇場や映画館、プールなどの文化、体育施設を併設したCEUは現在サンパウロ市に二十一カ所あり、二〇〇五年には一億二千万レアルの予算を投じてさらに六カ所で新設される計画だった。
同下議は、市内にあるエスコーラ・デ・ラッタ(トタン板でできた簡易校舎)約五十校の改築や教育の質向上、保育所と幼稚園の定員増加、教員の待遇改善に新設のための予算を回す考えを強調した。
CEUの有効活用を検討する同下議は、CEUに在籍する生徒約五万二千人の一部を他の公立学校に移し、補修授業の実施場所として解放することもありうると述べた。しかし、次期市長に非難され、在籍する生徒を移籍させる計画は発表の二時間後に否定した。
サンパウロ市の教育関係者組合の組合長でもあるフォンセッカ市議(無所属)は同下議の提案を称賛した。CEUの建設コストがあまりにも高いためで、来年度予算一億二千万レアルで二百以上の保育所の建設が可能だという。建設が予定されているCEUの付近住民は、中止の決定に反対している。