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05年の輸出伸び悩む=貿易黒字は大幅減=ドル安がブレーキに=外資導入には有利な展開

12月22日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】フルラン開発相は二十日、ブッシュ再選政権後のドル安政策でレアル通貨が高騰、〇五年度の輸出が困難となり、貿易黒字が大きく後退すると警告した。同相の予測では、〇五年の貿易黒字は二百億ドルに減少、予想より三七・五%落ち込むとみている。国際情勢の動向から見て、特に不利なのはドル通貨に影響される農産物という。ドルは二十日、一・二九%下げ、二・六七六レアルにつけた。これは過去二年間で最低の水準。

 〇四年の輸出総額は前年比三〇%増が見込まれていたが、第二次ブッシュ政権後に始まったドル安のため見込み達成が困難となり、九百四十億ドルに下方修正された。〇五年は一千億ドルと予測されている。
 輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は、〇五年に期待されていた三百二十億ドルを二百億ドルに下げ、三七・五%の減少となりそうだ。農産物の国際市場では秋風が吹き、さらにドル安が追い打ちを掛けている。
 為替市場は、ブラジルの輸出産業に冬の到来を告げた。輸出に大きな比重を置く製造業は、原料や副原料の為替差損を防ぐため生産計画の調整に入った。同相は順調な輸出を持続するため、ドル通貨を三レアルに保つよう政府関係者に訴えていた。
 ブラジルの輸出産業は、海外で広範囲に新市場を開拓し、新製品や新分野にも積極的に挑戦している。〇五年度の輸出総額は、一千億ドルは確実と踏んでいた。〇五年は〇四年度輸出の三〇%増とは行かなくても意気込みは大きかった。
 国内総生産(GDP)に占める輸出割合が大きい程、カントリー・リスクや基本金利は低下する。同条件下でGDPに対する輸出比率を二〇%から三〇%に引き上げる計画だったと、同相は胸中を吐露した。
 カントリー・リスクが四百ポイントを割ったことで、ルーラ大統領は取って置きのフランス製シャンペンを開けた。同相は、三百ポイントへ挑戦中だった、〇六年には、二百ポイントへと下げるという。
 中央銀行は二十日、二千万ドルの為替介入を行ったが、怒涛のごとく大量に押し寄せるドル通貨に防衛の術がなかった。ドル安の流れは国際的なトレンドで、各国の通貨が高騰し、輸出産業は苦戦している。
 政府は、為替対策に苦慮している。中銀の小刻み介入は、気休め程度の効果しかない。しかし、カントリー・リスクはジワジワ下がり、外資導入には環境改善となっている。
 米国の双子の赤字と国際経済への影響が憂慮される中、政府は〇五年を外資の直接投資を呼び込む年にしようと考えている。中銀は〇四年、外資の直接投資を百七十億ドルと見込んでいたが、百六十四億ドルで終わった。投資控えが噂される〇五年は百四十億ドルを見込み、予測超えを期待している。
 米公定歩合の引き上げで金融界が不安定となり、投資の多くは米国内の地場産業へ向かっている。途上国への投資は減少したが、中国とブラジルが投資先としてまだ有望視されている。

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