12月24日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】ブラジルの農業生産の担い手は、大規模営農ではなく、家族農業であることが調査で明らかとなった。
サンパウロ大学経済調査研究所(FIPE)は農務省の依託を受けて農業経営について調査した。それによると、二〇〇二年から翌年にかけて家族農業のGDP(国内総生産)は九・七%の成長を遂げ、二〇〇三年に総生産額は千五百六十億レアルに達した。二〇〇二年は千四百三十億レアルだった。この期間にGDP全体は〇・五%の成長にとどまっている。また大規模営農の成長率は五・三%だった。
家族農業での生産は、豚肉が全体の六〇%、牛乳が五六%、鶏肉が五一%、大豆が三三%を占めた。いっぽう雇用は千八百万人を超え、国内の三〇%を占めるに至っている。国内の新規雇用のうち、三人に一人は農業分野の雇用だという。
この報告を受けた農務省は、今後の農地割り当てや優遇措置は家族農業を優先する方向で検討するとの見解を示した。