次期下院議長選でお家騒動=造反議員、当確か=大統領の説得工作も失敗=酒癖とがめられ謀反?
1月7日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】ルイス・E・グリーンハルフ下議を次期下院議長に推薦した与党労働者党(PT)だが、ルーラ大統領の説得にもかかわらず連立与党内の造反収拾に失敗したことが五日、明らかになった。与党反主流派は、ヴィルジーリオ・ギマランエス下議を議長候補に立てて譲歩しなかった。窮余の策として与党はブラジル労働党(PTB)首脳部を招き、党首から同党の意見調整で言質を取ったが、当確見込みには至っていない。
下院議長の任期満了に伴い、政府与党推薦のグリーンハルフ下議選出に不満を抱くギマランエス下議が、反旗を翻した。サンパウロ市議会議長席を巡って、セーラサンパウロ市長に一泡吹かせた逆転劇のブラジリア版と言える。
ジェノイーノPT党首の説得では収拾できず、大統領自らが説得に乗り出したが、造反議員の鎮圧は失敗したようだ。アレンカール副大統領も連立与党の説得工作に駆り出された。PTBのジェフェルソン党首が党内説得を引き受けたが、フレウリ総務部長(PTB)は、合意のお仕着せを拒否した。
グリーンハルフ下議は、連立与党の挨拶回りに奔走した。しかし、副大統領の頼りとする自由党(PL)も、内部が二分している。副大統領の肩書にものをいわせる発言は、不快だとするPL議員は多い。副大統領は、PL首脳部はグリーンハルフ下議推薦で結束しているが、党推薦とするか否かは党員全員で決めることだと譲歩した。
PTは造反議員らに対抗して、グリーンハルフ推薦キャンペーンを党内に止まらず、国会内で行うことを計画した。これでPT推薦から、連立与党推薦にすり換えるらしい。
反主流派は五日午後、ギマランエス下議の議長当選に手応えを感じたとしている。下議総数五百十三人に対し、二百九十人の支持票を取り付けた。たとえPT主流派がグリーンハルフ下議に票を投じたとしても、当確は揺るがないとみている。
PT首脳部がグリーンハルフ下議を次期下院議長に推薦したにもかかわらず、ギマランエス下議が首脳部の意向を逆撫でしたのにはエピソードがある。PT幹部会議で大統領がギマランエス下議の酒癖をとがめた時に、PT内では同下議の政治生命が終わったと認識しているようだ。
ギマランエス下議は「酒癖が悪いのは誰か」と開き直ったといわれる。世界の大物政治家で酒癖が悪いのは、アブラハム・リンカーン、ウインストン・チャーチル、ボリス・エリツィンと尽きない。軍政時代のゴルベリ・コウト将軍は、ジャニオ・クアドロス元大統領が酒飲みだったら、大統領辞任はなかったと言った。
一方、連立の柱でもあったブラジル民主運動党(PMDB)の動きが、PTにとって頼りない。PMDBは党大会以来、旗色がはっきりしない。党大会で連立離脱を決議し、同党所属の閣僚二人に辞任を勧告した。ところが、最高裁は同決議を無効とした。閣僚二人も辞任を拒んだ。PMDBは最高裁決議に抗議したが五日には再度、抗議を却下された。