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東西南北

1月11日(火)

 ゴイアニア市で十七年前に放置されたセシウム一三七の放射線被爆者が、予想以上に多いことが明らかになった。昨年末までに、当初予測を上回る六百二十一人が異常を訴えて治療を受けた。放射性物質が放置されていた場所から二百メートル平方以内の居住者のうち二十三人がガンを発病。放射性物質は当時四カ所を移動したため、汚染地域は二千平方メートルに及ぶとみられる。
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 四十四人の乗客を乗せたままバスが水没を始め、車内はパニックに―。しかし、乗客らはすぐ駆けつけた消防隊員らに救出され無事だった。サンパウロ州リベイロン・プレット市で八日夕方に降った豪雨のため同市の中心通りが冠水。バス運転手は通過できるとたかをくくり、消防隊員の制止と乗客の忠告を振り切って水の中に突入したが失敗、水は車体の半分の高さにまで上がっていた。
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 アルゼンチンにあるアメリカ大陸最高峰のアコンカーグア(六千九百五十九メートル)に登頂し下山途中だったカップルが八日午後に遭難、エドアルド・シウヴァさん(40)が死亡した。死因は心臓発作と推定される。もう一人のブラガットさん(34)は脳に浮腫を起こしたが無事。ガイドもなしに気温の下がる夜に登頂したことが遭難につながったという。
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 リベイロン・プレット市の私立大学で二日、博士号の学位を持ち、高給を取る教授の解雇が始まった。経費削減の進む私大では、博士号の有無は何の保証にもならなくなった。多くの大学には学位奨励制度があって、高給でその地位が保証され学位保護令もあった。だが学位は知識切り売りのための道具にすぎなくなっている。法令が学位者数に触れていなかったのが裏目に出たようだ。