1月11日(火)
「歌う楽しさ、読む喜び、あなたの思いを短歌にしてみませんか」――「塔サンパウロ歌会」が参加を呼びかけている。
同会の滝友梨香さんによると、京都に本部がある短歌結社「塔」は、五四年、高安国世が創刊し、高安死去後、現在、宮中歌会始の選者をしている永田和宏が主宰して、昨年四月、五十周年を迎えた。サンパウロ支部歌会は、その年譜にも記載されている歌会で、会員の作品は毎月本部に送られ、歌会記に紹介されている。これは永田和宏の好意によるもので、本部会員希望の人は、すぐ紹介してもらえる。
サンパウロ支部歌会は、現在、日本で多く行われている方法に独特の形をプラスして、発想、表現、文法を、万葉集や現代歌人の作品を例に勉強している。
滝さんは「短歌を日記のようなものと考えている人も多いようで、確かにその面もあるが、歌だから、そこから踏み込んで『詩歌』としての表現を工夫していくことに、苦心する楽しみがある」と言う。
サンパウロ支部歌会は、作品の優劣を点数で評価しない。作者の迷いのある作品を(俎上である)歌会に出して、勉強する。ある時の思いが、人の心をとらえる作品となるように、歌会に参加することで、しっかりと実力がつくことを目的にしている。
歌会は、毎月第二火曜日、北海道交流センター(ジョアキン・ターボラ街605、アナ・ローザ駅徒歩四分)で行われる。問い合わせは電話5686・7589(たき)。