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いけ花協会「HATSUIKE」=新春らしく明るく

1月11日(火)

 ブラジルいけ花協会(田中エミリア会長)の新年の生け初めとなる、第四回「HATSUIKE」が、八日正午より文協貴賓室で行なわれた。丸橋次郎サンパウロ首席領事夫妻、杉本麗名副領事、上原幸啓文協会長、野村丈吾元下議、野村アウレリオ市議をはじめ、約八十人が出席。会場には、十三流派による華麗ないけ花約四十瓶が展示され、抽選会も催された。司会は小川彰夫文協広報理事。
 昨年同会は、サンパウロ市制四百五十周年や茶道裏千家五十周年など多数の記念行事に参加した。田中会長は挨拶中、一つ一つの行事を振り返り、「微々ながら、日本伝統文化の普及に貢献できた」と話し、さらに今年は、文協創立五十周年の関連イベントに積極的に協力していく姿勢を見せた。
 成宮ウーゴさんとヘナン・フェルナンデスさんによる藤間流日本舞踊「富士」が、新春らしく、明るく華やかな印象の花々に一層の彩りを添えた。出席者は、一瓶一瓶の前で足を止めて花々を愛でていた。
 東本願寺でいけ花をしているという中田和子さん(67)は、「道端や山で素通りしてしまうような花が、いけ花によって生かされている」といけ花の魅力を語りながら、「日本文化は素晴らしいとつくづく感じました。何千年も生きてきた伝統を自分たちだけで味わっていてはもったいない」と、次世代への継承の必要性を強調した。