1月12日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】家電製品業界は昨年、久々の好況を味わった。工場からの出荷額は前年比二〇%増となり、過去三年間続いた不況から立ち直った。音響装置、ビデオ、大型家電など合わせ、三千五百七十八万台の売り上げとなった。
中でも気を吐いたのが今流行のDVDプレーヤーで、一九九九年から二〇〇三年までの五年間の売り上げ三百五十万台に対し、昨年一年間で三百万台の売り上げを記録した。前年比では八〇%増だった。業界ではブームがさらに続くとみて期待している。
DVDの拡販に伴ってテレビの売り上げも増加、昨年は七百万台となり、二〇〇三年比三三%増となった。しかし一九九六年のピーク時の八百五十万台には及ばず、景気回復は今一つとなっている。
業界の決算によると、昨年は売り上げ総額が百四十億レアルで、前年比二〇%となった。昨年初めの見通しでは一五%増とされていたので、予想以上の出来とみている。さらに国内販売が八五%を占めたことで、国内景気の回復の手応えを感じ、今年の成長が期待できると予想している。
昨年の販売の伸びが顕著だったのは、音響や映像機器で前年比三二・七二%の増加、冷蔵庫やコンロなど大型白物が二三・三二%増、小型製品が八・五二%だった。
業界は、今後の成長の鍵は中銀の金利政策にあると言及している。家電の販売は長期月賦支払いが多いため、金利が大きく影響する。昨年基本金利が引き上げられたが、今年は引き下げを期待しているという。これを踏まえ、今年の業界の伸びは一〇%との見通しを立てている。