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年8億リットル生産へ=バイオディーゼル=原料の選択が課題

1月12日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】新市場が期待されるバイオディーゼル(BD)の年間八億リットルの生産目標は、投資家の心を刺激したと植物油協会が発表した。新規投資が加速し、二〇〇八年には目標達成の見込みだ。政府は初期の民間投資として四千万ドルを見込んでいたが、すでに一億ドルの投資を予定する企業が登場している。
 現在BDの生産は、すでに年産二千万リットルに達している。従来の軽油との混入率二%は、取り下げが上院でささやかれている。下院は是非を、ルーラ大統領に一任した。混入計画では二%から始まり、八年後の二〇一二年以降は五%へ引き上げられる予定。
 ブラジルのエタノールとEU諸国で研究しているメタノールは、混入の際の触媒が異なる。また、サトウキビの搾りかすを活用し、ガスを発生させてBDに変換した新顔も登場する。
 またBD関連機器では、ピラシカーバ市のDEDINI社がエタノール系機器を製造している。サトウキビ農閑期用の大豆や他の油脂植物用の機器と、アルコールと砂糖が生産可能なプラントも製造する。同社は現在、パラー州の注文で、年間生産能力八百万リットルのパーム油と残滓用プラントを製造中。
 新規参入する事業家は何を原料とするか検討する必要がある。大豆を原料に選択した会社は〇四年、大豆の高値に悩まされた。現時点では原料が生産コストの八〇%を占める。
 〇四年の大豆相場でBDを生産すると、原油ディーゼル価格よりも三〇%割高となる。長い目で見ると五年に三年は大豆の国際相場が低迷し、大豆BDは原油ディーゼルより安価になる。大豆生産者の立場を別としBD生産者の立場としては、五年に二年が冬の時代と覚悟すればよい。
 農地改革で入植した小農生産者組合から、原料を買い付ける方法もある。価格が手頃で安定している。精製大豆油がトン当たり千六百レアルに対し、未精製油を九百レアルで入手できる。BD産業のネックは、原料生産者の不足とされている。