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県連新年会=日系社会アピールしたい=ブルートゥリーホテル社長青木智栄子さんが挨拶=「私も戦後移民です」百周年に向け協力誓う

1月19日(水)

 ブラジル日本都道府県人会の新年会が、十五日昼からブルートゥリー・パウリスタ・ホテルで行われ、各県人会から約百人が参加。最初に、十年を経過した阪神淡路大地震と、スマトラ沖地震・津波の被災者に一分間の黙祷が捧げられた。
 続いて、中沢宏一県連会長は「今年のフェスチバル・ド・ジャポンは新しい会場に移る。新しいことには常にリスクが伴うので、みなさんの御協力をお願いしたい」と心機一転、ヒゲを剃ってさっぱりした顔で挨拶した。
 丸橋次郎首席領事は「昨年は暗いニュースが多かったが、今年は酉年だけに羽ばたく年でありますように」との願いを述べた。
 「私は七歳で日本から来た戦後移民です」という、ブルートゥリー・ホテルの青木智栄子社長は社是を説明しながら、移民百周年に向けてできるだけの協力をしていきたいとの心意気を述べた。
 「私は日本的気配りの大切さを、必ず社員に教育する。最初、彼らはピンとこないが、段々とお客様の心を、言われずに察することができるようになってくる。これは日本文化を理解してもらうだけでなく、ブラジル社会への貢献でもある。私の誇りです」
 青木社長は日本生まれの帰化人。日本語はもちろん、ポ語、スペイン語、英語も話す。USP法学部卒、上智大、コーネル大でも経営学を修めた才女であり、二〇〇二年には経済専門紙ヴァロール紙のヴァロール・エゼクチーヴォ賞を受賞、ブラジル経済界で最も有名な日系人の一人でもある。
 「ブラジル社会において日系人ほど素晴らしい人たちはいない。その存在は、日伯両方にとって価値が高い。だからこそ、もっとブラジル社会へ出て行き、活躍してほしい。そのための力になりたい」と若い世代に期待を込めた。
 「日本みたいに豊かな生活はできないかもしれないが、日系社会の人々は人間的に幸せな生活をしている。それをもっと誇りとしたい」と呼びかけた。さらに、「百周年は、日本の人にブラジルの魅力を知ってもらう、見てもらう良い機会。日系社会がいかにブラジルへ貢献しているかもアピールしたい」と語った。
 その後、一同はホテル内のレストランへ移動し、サクラ旅行社と同ホテルの協賛で、全員にスキヤキなどのブッフェ形式の食事が振舞われた。さらにモジ市の同ホテル宿泊券、全日空の提供の日本往復航空券が抽選された。同ホテルの広瀬純子アジア担当ディレクターから宿泊券が愛媛県人会へ、ANAの坂本エドゥアルド社長から山形県人会に航空券が手渡された。