1月25日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日、二十四日】ヴァスピ航空が二十二日と二十三日の定期便を全て欠航した上、民間航空局に報告を怠ったことで、同局は事態を重視、場合によっては行政処分にすると態度を硬化させている。これに対し同航空は二十三日、声明文を発表し、両日とも正常運航をしており、今後も続行するとして、ただし搭乗者が五〇%に満たない場合は規定により運航を取り止める場合もあるとの態度を表明した。
しかし同局が国内各空港管理局に問い合わせた所、両日の間に全ての国内空港でヴァスピ機は一機も運航されていないことが判明した。このため同省では同航空に対し、虚偽の声明と運輸省への報告義務の怠慢につき厳しく問い質すとともに、欠航が長びく場合には営業停止処分もあり得るとしている。
ヴァスピ航空は経営の行きづまりから債務が重なり、燃料なども現金による前払いを強いられている。そのため航空券が売れなければ燃料費が捻出できず、いきおい欠航するという事態をしばしば繰り返してきた。また従業員の給料も二カ月の遅配で、訴訟に発展している。従業員は従来の四千五百人から一千八百人削減されている。