ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

観光ブームに沸く北東部=ヨーロッパ人に人気=土地暴騰などの弊害も

2月1日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】北東部地方が今、観光ブームで沸いている。昨年のブラジルの経常収支バランスで観光による黒字は三十二億ドルに達し、政府は百万人の観光客の誘致を今年の目標としている。
 中でもヨーロッパからの観光客は米州圏内を抜いて初めてトップとなった。そのほとんどが北東部地方に集中しており、これといった産業もない地域では外国人の落とす外貨で潤い、今後も観光産業に注力していく姿勢を見せている。ドル安が続いている折、価値を高めたユーロ通貨に対し、北東部への安いパックツアーが人気を呼んでいるのに加え、巨大津波で東南アジアへの旅行をキャンセルしてブラジルへ急拠変更するツアー客が増加しているのも追い風となっている。
 しかしマイナス現象も出ている。観光客が地価の安い地域の土地を買い漁り、地価が高騰していることだ。これまで、サーフボードや一台のテレビ価格で取り引きされていた土地に百五十万レアルの値がついている。さらに売春目的に観光客に群がる児童が急増しているため、風紀が乱れ社会問題となっている。中にはこれを売り物にしたセックスツアーも組まれており、家族連れ観光客の不興を買っており、関係者はブラジルのイメージダウンだと顔をしかめている。
 ヨーロッパから北東部地方の主要都市への直行便が増えたことがツアー客増加の最大の要因で、航空各社は増便を打ち出していることから、さらに拍車がかかるとみられる。例えばリスボンからフォルタレーザまで六時間と手軽さが受けており、さらに一ユーロ三・五六レアルとユーロ高で、一般市民も気軽にツアー参加できるという。
 東南アジアで発生した巨大津波で、スイス人団体客はタイのプーケット島のツアーを急拠ナタル市に変更した。ブラジル人は陽気で親切だし、海岸も素晴らしいと予定を二週間延期した。またノルウェー人はマイナス十度の極寒から常夏の同地に来て、「地上のパラダイス」とし、海岸沿いのフラットホテルの一室を購入してしまった。
 観光に飽き足らず、分譲された土地やマンション、フラットホテルを買うヨーロッパ人が急増している。ナタル市の海岸に面した五十平米のアパートは三万三千ユーロ(十二万レアル)だが飛ぶように売れたという。不動産屋によると、ヨーロッパ人は所得が多い上、年金が世界一のため貯金を多く蓄えているが、預金金利が年五%以下のため、ブラジルの不動産投資は安くて実用的だと説明している。
 このためリオ・グランデ・ド・ノルテ州の海岸沿いの土地は四百キロにわたり外国人の所有となっている。この傾向は二年前から続き、それまでは地価平米当り十レアルだったのが、現在は七十レアルに高騰している。一千平米の土地が百五十万レアルで売れた例もある。十五年前はテレビ一台と交換できた土地だという。
 外国人による投資も活発で、ノルウェーの企業はナタル市に二十六室のアパートを建設したが、全て完成前にノルウェー人とスイス人に売り切ったという。またポルトガル実業家はセアラー州にリゾートホテルを建設したが、客の五〇%はヨーロッパからの観光客だという。さらに十億レアルを投じてホテルの建設を予定している。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button