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東西南北

2月2日(水)

 地下鉄とABC地区の路線バスが料金を値上げしたことで、サンパウロ市も準備に入った。噂では、二レアルが有力。運転手組合の談話では、市が路線バス会社と運転手組合のベア折衝の経緯を見守っているという。ベアが決まってから新料金が決まる。運転手組合は、会社側の給料滞納や食事手当停止などの団体攻略を恐れている。ビリェッテ・ウニコ導入によるコスト高のバス会社へのシワ寄せも未解決だ。
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 サンパウロ州カンピーナス市で三十日と三十一日に医師(46)と妻(43)、その娘(17)の三人が下痢やおう吐などの中毒症状を起こし、病院に運ばれた後に死亡した。もう一人の娘(15)は集中治療室で治療中だが、容態は安定している。現在市と州の衛生局が死亡原因を調査中。同医師は調合した薬を販売する薬局を過去に経営し、この家族には調合した薬を飲む習慣があったという。
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 今夏、サンパウロ市とその周辺地域に度々強く降り、浸水、土砂崩れを引き起こした迷惑な雨だが、今度は住民に朗報。大サンパウロ市圏の各貯水池は約五年間水位の低下に悩まされてきたが、二カ月続いた雨でカンタレイラ複合貯水池は二五%から四五%へ、グアラピランガは二七・二%から七八%へ水位が回復。これで給水制限の可能性は今年いっぱいなくなったという。
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 リオ市コルコバードの丘のキリスト像が、建立から七十三年を迎えた。国立歴史遺産研究所(IPHAN)は三月、歴史遺産への指定を検討している。同像はフランスのアール・デコ形式を採用し、建設資金はカトリック系の団体から寄付された。同形式が採られた建築として、国内では他に財務省ビルがある。始めは十字架を背負ったキリストだったが、市民の要望で両手を広げたキリストに変更された。