2月3日(木)
「最近、日本では旧紙幣の偽造事件が多発しているから、使えなくなるという噂を聞いたんだが、本当はどうなの?」と、〃聖徳太子の寿命〃を心配する声が編集部に寄せられた。
デカセギする子や孫から手紙に同封して送られてきた、聖徳太子などの旧紙幣をタンス預金している人は多い。ニッケイ新聞社から日本の紙幣を製造する造幣局や、流通をつかさどる日本銀行(以下、日銀)に問い合わせてみた。
「旧札は今後も引き続き使用することができますので、ご心配されているような事態は生じないかと存じます」というのが、造幣局広報室のコメントだ。ただし、詳細は日銀まで問い合わせをとある。
また、日銀の情報サービス局もニッケイ新聞社の質問に対し、「旧券がいずれ使用できなくなると誤解されるケースが国内でも散見されますが、日本銀行からいったん発行されたお札は、法令に基づく特別な措置がとられない限り、通用力を失うことはありません」とEメールで回答。
加えて、現在使用できるお札について、日銀ホームページを参照してほしいとのコメントした。
参考までに、同サイトには興味深い例が乗せられていたので紹介する。写真の二宮尊徳の一円札だ。驚くことに、一九四六年(昭和二十一年)に発行開始したこの二宮尊徳札はまだ使えるという。ならば、聖徳太子の〃長寿〃は折り紙付きのようだ。