【エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】国防省は十三日、国内で初めてとなる、海底油田の石油採掘プラットフォームへのテロ攻撃事件に対する実地演習を行うことを明らかにした。
ブラジル沿岸にあるペトロブラス(国営石油公社)のプラットフォームを国際テロ組織が攻撃する動きがあるという、アメリカからの情報に基づいたもので、攻撃を仮想して実地演習は十六日から十八日の間、油田採掘現場で行われる。
機密扱いのため演習内容の詳細や現場への立ち入りは禁止されているが、関係者によると、テロ団侵入との連絡を受けて八人から十人の地上部隊がヘリコプターで現場に急行して海中に飛び込み、同じく急行した潜水艦の部隊と合流、機材や武器を受け取って海底に潜ってそれぞれの任務につくというもの。この特殊潜水部隊は一九九八年に編成され、一年半の訓練を受けている。厳しい訓練のため卒業生は三〇%に満たない。
ブラジル沿岸は全長八千五百キロに及び、四百五十万キロ平方メートルの海底油田を有するため、テロにとって格好の標的だという。現在、沿岸は二十八隻の軍艦と二十機の戦闘機が警戒に当たっている。