ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 小麦粉とパンの流通税免税へ=小売価格は6~4%の値下げ可能=サンパウロ州

小麦粉とパンの流通税免税へ=小売価格は6~4%の値下げ可能=サンパウロ州

2月18日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】アウキミンサンパウロ州知事は十一日、サンパウロ州内での小麦粉とフランスパンの商品流通サービス税(ICMS)を免税とする措置を発表した。これまで七%だったのがゼロとなる。州知事は、今回の措置は消費者と直結している製品の減税、消費と生産の拡大、失業の解消につながることを強調した。
 これを受けて小麦粉生産協会は、免税により小麦粉の末端価格は六%、フランスパンは四%の値下げが可能になるとの見方を示している。また国内の小麦粉の消費は七百五十万トンとサンパウロ州が最も多く、パンの三〇%から四〇%のコストを占めることから、今回の措置で更に需要が拡大し、生産増、設備への再投資、雇用増、脱税防止などの効果が期待できるとコメントしている。
 パン業界は、小売価格については小麦粉価格の動向を見た上で決めるとし、明言は避けているものの、コストダウンは大きな魅力となった。全国のパン消費量は一人当たり年間平均二十八キロで、サンパウロ州では三十五キロとなっている。しかしチリの九十キロ、アルゼンチンの八十キロには程遠い。
 ピザ業界は、コスト面で小麦粉の占める割合が一〇%のため、現在の一個当たりの平均価格十二レアルを、一レアル程度引き下げる可能性があるとしている。コストの大部分を占める中味のムッツアレーラチーズを免税にしてくれたら、大幅値下げを断行できると語っている。