解雇者350人を再雇用=フェベン=理由の説明なく=解雇発表当日の暴動と関係か
2月23日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】州立未成年者支援財団(Febem=少年更正施設)のモラエス長官(サンパウロ州法務長官)は二十一日、先に発表した施設従業員千七百五十一人の大量解雇者のうち三百五十人に対して解雇撤回を決定し、このうち二百六十人に正式通告した。
再雇用について同長官は理由を説明しておらず、臨時的措置だとし、三百五十人には来月に行われる新規採用公募の際、新たに採用試験を受けることを義務づけている。「正当な理由」(施設談)で解雇したはずの者を臨時職員として再雇用するという、異例の事態に関係者は一様に首をかしげている。
従業員労組は、再雇用は解雇発表当日にタトゥアペ収容施設で発生した暴動が理由だと指摘している。同施設には千二百人が収容されているが、午後十時ごろ一部で騒ぎが起こり、またたく間に暴動へと広がった。収容者らは職員二人を人質にして屋根に昇り、寝具マットを燃やし、器物を破壊した。当局の説得によると一時間半後には平静を取り戻した。
この暴動は、解雇者の中にテクニコと呼ばれる検査官らが含まれているという噂が流れたのが発端だという。テクニコは収容者の日常の言動をチェックし、六カ月毎に、更正の意志の有無を判断して報告書とともに法務局に出所願いを提出する任務を担っている。収容者らはテクニコの解雇でこれまでの報告書が消え、出所が長びくと反発し暴動に至ったと推測される。結局テクニコは解雇者リストにないことが判明し、騒ぎは収まった。
さらに労組によると、再雇用された三百五十人は暴動の制圧や防止の「熟練者」で、今回の暴動で手薄になった警備陣の緊急強化策とみられている。また、これら再雇用組は手荒らな事で知られ、ピットブル集団と呼ばれて、収容者への暴行や虐待の張本人だったとし、施設側の対応に不満を表明している。
労組は、解雇は不当だとして労働裁判所に訴えるとともに、抗議集会を開きサンパウロ市コンソラソン通りをデモ行進した。労働裁判所は審議が終了する二十八日まで解雇実施の禁止を言い渡した。