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サンパウロ市議会にも記念委員会 百周年向け条例案作成=3百人集めセレモニー

2月23日(水)

  昨年九月のサンパウロ州議会に続き、サンパウロ市議会でも日本移民百周年記念特別委員会を創立する条例案が作成された。二十一日晩、百周年祭典協会に手渡されるセレモニーが同議会貴賓室で行われた。
 集まった約三百人を前に、ヴィラ・レオポルジーナ区に建設予定の「日伯総合センター」に関して建築家の大竹ルイ氏が説明し、サンパウロ州交通局のオオタ・トシオ・リカルド局長補佐が同地区の将来像を語った。
 条例案をロベルト・トリポリ市議会議長から手渡された上原幸啓・百周年祭典協会理事長は、「この書類は我々にとって大変重要なもの」と位置付け、「日本から来て苦労した移住者に感謝を捧げるのが百周年の意義だ」と語り、満場の拍手を受けた。
 ジウベルト・カサビ副市長は「セーラ市長の名において、市役所は百周年に最大限の協力を惜しまないことを約束する」と宣言。ブラジル社会、特に農業分野における日系人の存在感の強さを賞賛した。
 この条例案03-007/2005を作成したのは、野村アウレリオ、羽藤ジョージ、神谷牛太郎、ウイリアム・ウーら日系四市議と、夫人が日系人のアントニオ・ゴウラール、パウロ・テイシェイラの二市議。
 特別委員会は、日本移民百周年祭に関わるイベントを主催する非政府団体、政府機関を支援協力する目的で設立される。構成員は、サンパウロ市市議、サンパウロ市役所幹部、日系コミュニティー代表ら。会長にはその時のサンパウロ市議会議長が就任する。かかる経費は市予算から拠出される。この条例案は今後、市議会で可決されてから、交付と同時に発効。
 式典後、上原理事長は本紙の取材に答え、「カサビ副市長は私の教え子、テイシェイラ市議はドトール渡部和夫の教え子。みんなパネーラですよ」と冗談めかして上機嫌に語った。
 当日、会場では「日本政府からの支援は三千万ドル(約三十一億円)を目標とする」と明記されたパンフレットが盛んに配布されていた。肝心の資金源の目処に関して、上原理事長は「まだ決まっていない。民間の投資に期待している」と答えるにとどまった。