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経済政策変更なし=中銀総裁追放劇は失敗

3月2日(水)

 【ヴェージャ誌】ルーラ政権は二〇〇四年、高金利のなか経済成長率五%を達成した。インフレは制御、消費は回復し、企業家の信頼も得ながら経済成長はなお続いている。経済政策は合格と思われるが、財政政策と通貨政策を痛烈に批判する中央銀行のライバル三銃士がいる。
 三銃士は、ドゥルシ総務庁長官と産業開発担当のワグネル大統領顧問、メルカダンテ上議。三人と大統領府の官僚らは、大統領が中央銀行の融通の利かない古典経済学にウンザリしていると吹聴して歩いた。中銀理事二人を更迭し、最終的に中銀総裁を名誉の辞任で追い出し、ゴイアス州知事選に送り込むというシナリオが描かれた。
 そのため八月までに、中銀総裁はいずれかへ入党させる。その後は通貨政策の手綱を緩めて、インフレに柔軟性を持たせるという作戦だ。現在の経済政策を続行すれば、〇六年のPT第二期政権は覚束ないとみている。三人は国庫庁も取り込み、中銀に圧力をかけた。通貨政策委員会の雰囲気はカリカリしていた。
 当の中銀総裁は、徹底抗戦の構えだった。三人は、ブラジル経済の保証人であると公言するよう大統領に勧め、パロッシ財務相もメイレーレス総裁も不要という新経済路線を示した。大統領はダヴォスで経済の最終責任者は自分自身であると宣言した。しかし、それには三人の意向とは反対の含みがあった。
 大統領はダヴォスで、経済の安定は苦心の末獲得したもので、ブラジル国民の資産であり、政治取引の対象にはしないと公言した。大統領は、中銀の独立権限を盛り込んだ法案の作成を急がせたことで三人組の口をふさいだ。
 中銀総裁とその懐刀二人を辞任という崖渕まで追い詰めた追放劇は頓挫した。三人は財界の支持まで取り付けながら、勝負は総裁に軍配が上がった。石橋を叩いて渡る古典経済学手法は、まだしばらく続きそうだ。

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