3月10日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】サンパウロ州組織犯罪捜査課は八日、「お尋ね者」の大物、通称グッジを逮捕した。グッジは殺人のほか、数々の強盗事件の首謀者で、連邦区のほか五州の警察により指名手配されていた。指名手配から五年後にようやく逮捕された。
グッジは集団武装グループの首領で、一九九九年から二〇〇五年にかけて高級アパートや宝石店、貴金属店を襲い金品を強奪していた。ただ盗品はドルやレアルの現金と宝石、貴金属に限られていた。中でも有名なのは〇二年にサンパウロ市モエマタ区の高級アパートを襲い、総額五千万レアル相当の盗みを働いたことだ。さらに著名人の住宅も次々と襲った。クビチェック元大統領宅も被害にあっている。
ショッピングセンターの宝石店や貴金属店では、店長の家族を人質にした後、店長に品物を持ち出させていた。店長にダイナマイトを縛り付けたこともあった。さらに一味は離脱した元仲間を証拠いん滅のため殺害している。
グッジは変装の名人で常に警察の目をくらましていた。偽造身分証明書を数枚持ち、住所を転々とし電話や車も常に変えていた。警察は知人とショッピングセンターで待ち合わせすることを突き止め、駐車場で逮捕した。グッジは取り調べ室で、「ドウトール、捜査に協力するから何でも聞いてくれ」とうそぶいているという。