3月11日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】中国との二国間貿易で、今年のブラジルの黒字は減少する。産業開発省が発表したもので、輸出は昨年並に好調に推移するものの、中国からの輸入増加も目立っている。昨年の収支はブラジルの十七億ドルの出超だった。
今年に入り、一月と二月の二カ月間で中国からの輸入は六億四千九百万ドルとなり、昨年同期の四億一千九百万ドルと比し、五五%の増加をみた。これに対し輸出は五・五%増の六億七千万ドルにとどまった。同省では輸出の主力商品である大豆と鉄鉱石の船積が開始されていないことを理由に挙げている。
鉄鉱石についてはリオドーセが、コスト高やドル安に加えて国際相場の高騰を理由に七一・五%の値上げを打ち出して中国側の反発を買っており、今後の交渉の成り行きが注目される。
いっぽうでサンパウロ州工業連盟は、新たに中国貿易部会を発足させ、主に中国からの輸入がブラジル製品に与える影響を調査することになった。結果次第では保護関税やアンチダンピングを当局に訴えることにしている。