3月12日(土)
第四十九回パウリスタ・スポーツ大賞(ニッケイ新聞社主催)の贈呈式が十日、文協貴賓室で行なわれ、野球、水泳、陸上など十部門の各受賞者に記念の盾が小林パウロ連邦議員ら来賓から贈られた。また、マレットゴルフ、パークゴルフの普及振興にそれぞれ貢献のあった二氏にも特別賞の盾が贈られた。
受賞者を代表して野球のルイス・リカルド・カマルゴさんは「日本文化を覚えたら野球のプレーも良くなった。表彰していただき大変ありがたい」と、一九九八年から五年間日本の実業団でプレーした時代に学んだ流ちょうな日本語で喜びを表現。今後の抱負については、「九月の世界大会でブラジルの強い野球を見せたい」と語った。
日系スポーツ界では最高の栄誉とされるパウリスタ・スポーツ賞は毎年十部門に分かれ、活躍の目覚しい若手有望選手や功績のあった指導者らに贈られる。対象者は各分野の団体推薦で決定されている。
式典あいさつでニッケイ新聞社の高木ラウル社長は、「柔道、ゲートボール、野球といった日本からブラジルに伝わったスポーツも含まれているのがこのスポーツ大賞の特徴。各氏を顕彰できることを誇りに思う」と意義を語った。
祝辞を述べた丸橋次郎サンパウロ総領事館首席領事は「スポーツは肉体だけでなく、精神も磨くもの。スポーツ選手を長年表彰し続けている新聞社に敬意を表したい」。中沢宏一県連会長は「わたしたちコチア青年の移住開始から今年で五十年。同時期にこのプレミオが創設されたことは感慨深い。日系社会を代表して感謝したい」と話した。
また、パークゴルフの普及に務め、ニッケイ新聞社選出の特別賞を受賞した吉井篤さんは「だれでも気軽に出来るスポーツと思って導入した。今では南米大会が開かれるまで盛んになった。今後も振興に励むつもり」と意欲を示した。続けて、日本の国際パークゴルフ協会から届いた祝辞が発表されると、出席者約三百人の拍手を浴びた。
乾杯前のあいさつは小林連邦議員。「もう二十五回くらいは、この贈呈式に出席しているのでは」と切り出し、「スポーツを通じた交流は国際化の最も重要で、効果ある手段だ。次の五輪は日本に近い北京が舞台。移民百周年の年でもあり、日系選手の活躍を期待している」と締めた。
贈呈式には羽藤ジョージ、野村アウレーリオの両サンパウロ市議のほか、吉岡黎明文協第一副会長、酒井清一援協副会長、石橋隆介JICAサンパウロ支所次長らが日系社会の代表者が集い、関心の高さをうかがわせた。