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急増する為替先物取引=大幅な相場変動の要因に

3月15日(火)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】国際決済銀行(BIS)の報告書によると、ブラジルの為替先物市場では、オーストラリアを含むアジア各国の為替市場の合計を超える金額が取引されているという。
 二〇〇四年第4・四半期に為替先物市場での取引額は、三千三百四十八億ドルに上った。これは〇三年同期比で六五%の増加となる。為替差損を防ぐために投資家らが先物市場に駆け込む一方で、投機目的を含む同市場での取引額の増加は、為替相場の変動幅を広げる要因ともなる。基本金利が上昇局面に入った昨年九月以降、投機資金の流入が激しくなったとされる。
 生産部門は将来の投資計画の立案がさらに困難になるとして、為替相場の大幅な変動を批判する。サンパウロ州工業連盟(Fiesp)は先日、ブラジルの為替相場は世界で最も変動が激しく、投資と貿易契約の締結を阻害し、国内製品の競争力を低下させているとした調査結果を発表した。
 一方、ブラジル商品先物取引所(BM&F)のスピノーラ広報部長は、ブラジルの取引額は、国内総生産(GDP)の九倍と、EUの二十倍と比べ特に多いものではないとコメントした。