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コラム 樹海

 「竹島」と言われても一般の日本人には馴染みが薄い。島根県の隠岐島から北西157キロにある島嶼で面積は東京の日比谷公園位の無人島だが周辺の海域は魚群が豊かであり、好漁場として憧れの場所なのである。この小さな「竹島」は日本の領土なのだが、韓国も「独島」と呼び「我が領土」として譲らない▼島根県議会が「竹島の日」を圧倒的多数で可決したのは歴史的・法理論的にも「竹島は島根県の所管である」と宣言したものにすぎない。2月22日を「竹島の日」としたのは、今から100年前の1905年のこの日に島根県が竹島を県の一部と告示したことによる。この条例制定に韓国は猛反発しているけれども、ここは冷静さを取り戻して欲しい▼流人の島であった隠岐島には後鳥羽天皇も配流され、この島で崩御されてもいる。江戸の頃には伯耆藩(鳥取県)の漁師が幕府から許可を得て実質支配しているの事実もあるし、思いつきや感情論で解決できる性格のものではない。この領土問題が表面化したのは、韓国の初代大統領・李承晩氏が52年に公海上に勝手に引いた「李ライン」の内側に「竹島」が含ませてしまったことに始まる▼この問題で日韓で多くの協議があったけれども、未だに解決を見ていない。ここで目を向けたいのは、日本が以前から提案している国際司法裁判所の判断を求める事である。何故か?韓国は拒否しているが、これでは一歩も前進はしまい。1965年の日韓基本条約でも、「竹島」については「調停によって解決をはかる」としているが、この「調停」は国際司法裁判所の判決を意味すると理解したい。(遯)

 05/3/19