3月24日(木)
サンパウロ日伯援護協会は二十三日午後、十九日の総会後初の理事会を開き、新役員の役付け選挙を実施した。酒井清一第一副会長(76)が新会長に選ばれ、ほかの副会長四人の序列が一つずつ上がった。去就が注目されていた和井武一会長は、名誉会長に就任した。故中沢源一郎氏、故竹中正氏、神内良一氏に続いて三人目。援協で二世の会長が誕生するのは、初めて。酒井新会長は「貧困者を救うために、人材育成に力を入れたい」などと述べ、和井会長路線を維持していく考えを示した。
理事会には、二十一人が出席。和井氏は、けがのため欠席した。選挙は、慣例に従って推薦制で行われた。シャッパに対して、異議は特に出されず、すんなり承認されたという。
選挙に先立って、二十二日午前、和井会長を交え、副会長、専任理事らが人事の調整を行い、選挙委員会の意見を元に複数の案を検討した。
その中には菊池義治第五副会長が、三人の副会長を飛び越えて第一副会長に就くという、ラディカルな案もあった。「波風が立つ恐れがある」などといった反対意見が出されため、〃年功序列〃式にシャッパを作成。無難な道を選んだ。
酒井新会長は昨年十月から、会長代行を務めてきた。この半年間は言わば試験期間のようなもので、会長として采配を奮っていけると評価されたようだ。同会長は「独自色というものはまだないけれど、和井前会長に協力を仰ぎながら、一生懸命がんばっていきたい」と抱負を語っている。
このほか選挙では、今年理事会入りした山下忠男前援協事務局長が第八常任理事に抜擢され、税田清七第二会計理事と須田常忠第三会計理事の序列が入れ替わった。
副会長、専任理事は次の通り。第一副会長=尾西貞夫、第二副会長=野村次郎、第三副会長=森口イナシオ、第四副会長=菊地義治、第五副会長=坂和三郎、専任理事=建林成幸。任期は〇五年四月から〇七年三月まで。敬称略。