3月25日(金)
所得税の自己申告期限は四月二十九日になっているが、税金の還付対象となる人は、申告が早ければ還付も早くなる。還付は六回に分けられ、六月から九月までは十五日、十月は十七日、十一月は十六日、十二月は十五日となる。申告の審査はインターネットによるものが優先され(六十歳以上も優先)、コンピューター、電話、書式の順となっている。虚偽や誤りがある場合はチェックに時間がかかる。
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マンション強盗が多発しているのに伴い、サンパウロ州保安局ではシンジコ(住人代表管理人)や従業員を対象に講習会を開き、防犯の手ほどきをしている。なかでも住人への注意事項として、一、配達物は必ず玄関で受け取り内部には入れないこと。二、夜間に車で帰宅する際は窓を少し開けて守衛が顔を確認できるようにする。(住人と同じ車、同ナンバーを偽造し侵入したケースがある)。三、不審者が傍らにいたら、やり過ごすまで中に入らない。四、フェスタなどの場合、招待者リストと身分証明書を守衛に渡しておきチェックする。(訪問者に不評を買うかも知れないが、防犯にはやむを得ない)。
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公衆電話は全国で百三十一万六千台設置されている。その数は世界で四番目だ。にもかかわらず不通電話が多く、正常なのを探すのに一苦労だ。電話局は破壊を原因としているが、点検と定期修理の怠慢を指摘する声が強い。先進国では携帯電話が普及しているが、ブラジルでは六千七百四十万台の保有のうち八〇%がプリペイド方式で、受信はできるが、発信の折はクレジットが必要となっている。このため二十倍も安い公衆電話を利用する人が多い。ある区域では緊急連絡のため、七カ所の公衆電話を走り回ったが、全て故障で不通だった。
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ロデオ(馬術大会)を舞台としたグローボ局の連続ドラマ〃アメリカ〃の田園風俗が受けて、カントリーファッションが流行の兆しを見せている。テレビドラマの衣装が流行を左右するブラジル人気質の現われだ。各地の商店ではカウボーイが使用する帽子やジーンズ、ブーツが飛ぶように売れ、品切れを起こす店が続出している。ブーツ一足は平均で三百レアルから五百レアルの高値で、製造業者はテレビ局に足(ブーツ)を向けて寝られない状態。