「日本語という言葉にこだわってこそ意義のある文学掲載誌が日本語でないとすれば、それは別のものではないのか」という論旨のコラムが昨年、本紙に掲載され、読者から編集部に様々な意見が寄せられた。
「ブラジル日本文学」は次号から、翻訳部門を設置した。後にはポ語で書かれた現代詩なども募集対象にするようだ。
会員の一人は言う。「じゃ、何をもって日系文学とするのかがこれからの課題だろうね」。俳句のような定型がない、他のジャンルで〃日系〃を打ち出すのは容易ではないだろう。
将来、完全にポ語に移行しても、日系人が中心になって文学活動をしていれば日系文学と呼べるのでは―という声も聞いた。
会員の減少傾向をにらんでか、会長も二世となった。まさに過渡期といえる日系文学界である。 (剛)
05/3/25