靴など自分で磨くもの。長い間そう思っていた。上京して初めて靴磨きの光景を見たとき、少し驚いた。高い座席から見下ろす構図が偉そうでイヤだなと思った。
いわんや職人さんが年配者の場合をや。抵抗感は強まる。先日訪ねたパウメイラスのロッカールーム。老人が山積みのスパイクを黙々と磨いていた姿が印象深い。
その若手チームが、日本の二十歳以下代表と対戦。圧勝したが、実力は二軍半レベル、この程度の選手はざらで、月給は約七百レアルと聞いた。
選手層の厚さ。ざらの選手のスパイク磨く老人がいる経済格差社会。雑草のように生き残らねばならないブラジルの、サッカーが強い訳を改めて確認した。 (大)
05/3/29