大好きな時間の一つに、電車でのうたたねがある。ゴトゴト揺れる感じが午睡を誘う。コクリコクリと気持ちいい。
クーラーが効いていれば最高だ。リオデジャネイロの地下鉄は冷房完備、市内の普通バスも車両によってはバッチリ冷えており、よく眠れる。
残暑厳しいサンパウロで、冷房バスが普及していないのはうらめしい。天然ガス燃料利用のハイテクバスはあるのに。地下鉄も扇風機に頼っているのが現状で、暑い。
パウリスタ通りの上を走るリーニャ・ヴェルデの一部車両が最近、テレビ画面を装備した。恐らく企業宣伝用だろう。十秒前後しかその前にたたずまない、トイレのハンドドライヤーにさえ広告を見かける時代だし。
消費社会に生きるわたしたちは知らぬ間に、「無為」に過ごす時間を奪われている。その代償として、心地よい昼寝が可能な公共空間を増やせないものかなぁ。(大)
05/4/5