日系社会ニュース
連立交渉 かみ合わず=上原、下本の両氏=谷氏含め三つ巴の戦いへ
4月6日(水)
文協会長選挙まであと十日に迫ったきょう六日、シャッパの提出が締め切られる。連立が予想されていた上原、下本の両氏は三日間連続で友好的な提携に向け交渉を進めたものの、議論がかみ合わず、物別れに終わった。結局、上原、下本、谷の三氏のシャッパが提出される見込み。三つ巴の選挙戦となりそうだ。
五日正午から、シャッパの調整を図るため、上原、下本両陣営が会談。前者からは上原会長、松尾治、伝田英二、和田忠義ら三副会長、下本陣営からは下本八郎、横田パウロ、中沢宏一、池田昭博、宮原ジョルジ、永堂ジョルジ氏らが出席した。会合は三、四日の両日にも行なわれている。
上原氏はレオポルジーナ案の完全撤回を求める下本派に対し、「個人としては何もいえない。決定には(百周年祭典協会の)総会にかける必要がある」と明言を避けた。
連立シャッパ作成に関しては、上原氏に対し「評議員会長や名誉会長などの体面を保てる役職に就くよう」〃両陣営〃からの要請があったが、上原氏は「自分で決めることはできない」とあくまで決定権は自分にないことを強調した。
下本氏は五日の会談で、自身の陣営から副会長が任命されることを条件に、「自分は会長にならなくてもいい」と発言。「会長としての立場をはっきりする」よう、上原氏に詰め寄ったが、「私は独裁者じゃない」と上原氏は意思を明確にしない態度を終始貫いたという。
下本氏によれば、きょう文協事務局に提出されるシャッパには、現体制側からの会計監査四人が連名しているようだ。
一方、最高審議会の要請を退け、徹底抗戦の構えを見せている谷陣営もシャッパ作成には頭を痛めているようだが―――。