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トラックの積み降ろしを規制=大型施設で日中は禁止=期待される交通渋滞の緩和=サンパウロ市

4月8日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】セーラサンパウロ市長は六日、トラックの荷物の積み降ろしをサンパウロ市内で日中禁止する新市条例を発令した。実施は五月七日となる。
 施設や大型店舗での積み降ろしは、平日は午後十時から午前六時まで、土、日曜および祭日は午後二時から午前〇時までと規制した。市内の交通渋滞の緩和が目的で、交通局によると、現在市中を走行しているトラック二十万台の五〇%に相当する五千八百台が規制を受けることになる。
 一見して数が少ないが、トラックが占める走行スペース、重量によるノロノロ運転、積み降ろしの際の不法駐車や二重駐車、故障による立往生などで渋滞に与える影響は大きく、今回の規制は効果が上がるとみられている。
 対象となるのは、スーパー、建材や内装店、病院や救急施設など建築面積が一万平方米以上のもの、二万五千平米以上のショッピング・センター、二万平米以上の倉庫、五百平米以上の自動車販売代理店、ガソリンの大型スタンド(ガソリン供給車に限り)、このほかサンパウロ州食料配給センター(Ceasasp)も含まれている。目的が交通規制にあるため、これらの施設はたとえ独自の積み降ろし場所を所有していても禁止となる。
 違反はトラックの所有者に罰則が科せられるが、その細則は後に発表される。当局は違反摘発に交通監視員を当たらせるとしているが、監視員労組は現在五百人しかおらず、とても手が回らないと反発、せめて千二百人の増員が必要と主張している。
 いっぽうで規制の対象となった側は、夜の警備員や従業員を増員するなどコストがかかると不満を表明している。また配達側はそれでなくても積み荷強盗が横行している中、夜の配達はリスクが大きいとしている。
 これに対しセーラ市長は、規制による新規雇用は三千五百人と見込まれ、失業対策にも貢献することを強調している。さらに、これら対象者はこれまで十分利益を上げており、社会奉仕に努める時が到来しているとの見解を示した。