4月8日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】メルコスル諸国とヨーロッパ連合(EU)の貿易交渉が難行する中、中国を始めとする東南アジア勢の台頭が目立っている。ブリュッセルのEU本部が発表した統計によると、メルコスル諸国からEU向け輸出は、昨年二百八十一億ユーロと、前年比九%増にとどまったのに対し、中国、台湾、韓国からの輸出は同一七%の伸びを見せた。EUの昨年の輸出総額は九千六百七十億ユーロで、輸入総額は一兆二百ユーロだった。
ブラジルからの輸出は昨年二百十億ユーロで、前年の百八十七億ユーロから二十三億ユーロ(一二・二%)増加した。メルコスル諸国の低迷は、主力輸出品の農産物の協定が合意に達していないのが原因だが、ブラジルは工業製品の輸出増加が貢献した。このためコモディティの輸出は六十一億ユーロにとどまった。いっぽうでEUからブラジルへの輸出は昨年百四十億ユーロで、ブラジルの七十億ユーロ出超となった。〇三年は百二十二億ユーロだった。
アメリカに次いでEUへの輸出国第二位となった中国の台頭はめざましく、昨年は一千二百六十七億ユーロと前年比二〇%の増加を見た。アメリカは一千五百七十六億ユーロだった。逆にEUからの輸入は二千三百四十億ユーロで貿易赤字となった。このほか目立ったのは韓国で前年比一七%増を記録した。ロシアも一九%増となり注目されている。