4月14日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十三日】コスタ保健相は十二日、集中治療室(UTI)に入る患者を回復見込みのある患者に限るとした規制の設定を見送る考えを明らかにした。
「患者たちがUTIで治療を受けられなくなるリスクが完全になくなるまで、こうした議論は棚に上げたい」と同相はガーナの首都アクラでインタビューに答えた。しかし十一日には、「あらゆる基準を考慮すると、脳死患者が他の患者の治療を妨げてまでUTIの病床に留まることはないだろう」と、今年半ばまでに設定が予定されていた規制が問題となり、各方面の抵抗を受けることはないと発言したばかりだった。
UTIでの治療の規制は、報道後、医療機関と議会で反発を引き起こした。同相は、規制に対する反発は技術的なものでなく、政治的なもので、今後、国民の不安を取り除きつつ時間をかけて議論を深めたいと述べ、「医師の指示があれば、患者はUTI入院について、いかなる規制も受けない」と、現在の議論は患者をUTIに入れるかどうかの決定権を医師から奪うことを意図しないことを強調した。
今回の事態について各医師会の代表らは、政府がUTIの病床不足という現実の問題から目を反らそうと試みたと表明。規制についての議論は大切だが、あくまでも病床数が十分にあることが前提だと訴えている。UTIの病床数は最低でも全体の四%を占める必要があるが、現在は三・七四%に過ぎない。特に公立病院のそれは倍増する必要があるとある代表は話す。必要がない場合でも、UTIでの治療を続けて欲しいと家族の圧力を医師は受けることが多いという。