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IBGE=膨れ上がる公務員=3年間で18%増加=5人に1人が公務員の市も

4月15日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】全国の都市で公務員の数が三年間に一八・二%増加し、公務員ラッシュの様相を呈している。ブラジル地理統計院(IBGE)が九九年から二〇〇二年までのデータをとりまとめたもので、九九年の総数三百四十三万四千八百七人から〇二年には四〇六万三千四十人へと膨れ上がった。平均して〇一年には人口百人当り二・二人だったのが、〇二年には二・三三人に上った。人口五千人以下の市では平均四・八六人の高率を示した。
 公務員の人口比率が最も高いのはペルナンブコ州イタクルバ市とパラナ州マルンピ市で、人口百人当り二〇・九人だった。全市の五人に一人の割合となり、石を投げると公務員に当ると言われている。イタクルバ市ではこれといった産業がなく、公務員の給料と農業労務者の年金が市の経済をまかなっている。マルンピ市は三年間で五六五%の増加となったが、現市長は実態を把握しておらず、今回の調査を「何かの間違いがろう」と、とぼけている。
 次にサンパウロ州の観光地として知られるアグア・デ・サンペドロ市の人口十七・二%に相当する三百二十人が続くが、市側は観光地のため清掃、整備、治安に必要な最低限の人数だと説明している。さらにIBGEが総人口一千八百四十五人と公表したのに対し、同市には温泉があるため一千人から二千人、週末には五千人の観光客が訪れるので、これも流動人口と見なすべきだと主張している。
 全国には五千五百六十の市が存在する。内訳は北部四百四十九、北東部一千七百九十二、中西部四百六十三、南西部一千六百六十三、南部一千百八十八となっている。
 公務員の数の分布は、百人以下が二百五十一市、百一人から二百人までが一千三百の市、二百一人から三百人までが一千二十三市、三百一人から五百人までが一千百十二人、五百人から一千人までが同じく一千百十二市、一千人以上が七百五十二市となっている。
 人口百人当りでは二人までが一千五百五十六市、二―三人が一千二十三市、三―四人が六百四十一市、四―五人が四百七十一人、五―六人が三百三十八市、六人以上が一千五百二十六市となっており、二人以下および六人以上が圧倒的に多い。
 上院では縁故者採用規制案が委員会で承認されたが、市では市長や市議の特典となっていることから、縁故者採用の規制は程遠いものとなっている。